最期

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俺は泣いてしまった。 彼女の前で流す初めての涙だ。 いつも泣いているところばかり見ていた。 すぐに彼女は感動するから、俺は泣けなかった。 ポケットに手を突っ込み、指輪が入った箱を握りしめる。 「絶対幸せになるから。天国で見守っていて欲しい」 これから待つ人生を全て彼女に捧げよう。 同じ幸せを共有しよう。 彼女がしたいと言っていたことも全部しよう。 俺は君の為に生きていく。 愛しているよ。 END
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