余命半年

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「私が連絡しました」 看護師さんが私に優しく微笑む。 「前に連絡先を教えていたんだ。何かあったら連絡して欲しいと」 「……今更何!?私を棄てたんでしょ?同情しに来ただけなら帰って」 「違う」 久しぶりに見た真剣な眼差しだった。 仕事について語っている時もこの目をしていたのを覚えている。 「俺はこれを渡すために来た」 そう言って、差し出されたのは青い小さな箱。 赤いリボンが前で結ばれている。 「……要らない。どうせ新しい彼女にあげるつもりだったんでしょ?」 「新しい彼女なんて居ない!俺はこの一ヶ月間必死に働いてきた。今の仕事ではお金が足りないから、バイトを増やして朝から真夜中まで働いていたんだ。 本当は連絡したかったけど、びっくりさせたかったんだ。 ……もう俺は要らない?」 彼が箱を開けた。 そこにあったのは、ダイヤモンドが輝く指輪。 私が以前欲しいと言っていた物だ。
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