余命半年

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「どうして!?」 「幸せになって欲しいの。私は多分今日で死ぬ。あなたにはきっと素敵な人が現れるはずだから、その人にこの指輪を渡して。 私はあなたが私を愛してくれていた気持ちだけで十分」 彼を私という鎖で捕らえてはいけない。 子供を作って、成長を見守って、時には悩んで。 そして、愛する人に見守られながら生涯を終える。 その幸せを私の分まで味わって欲しい。 「まだ死ぬか分からないじゃないか!」 「お願い。幸せになって」 どうか彼が当たり前の幸せを得ることが出来ますように。
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