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渚はまだ急な任務が頭に入ってこない。
渚には状況変化に対して臨機応変にすぐ対応することができない悪い癖がある。
「えーと・・・二日後にセイロン島でパラシュート・・・なるほど。」
そのため、些細な指示であろうと常に携帯しているメモ帳を逐一書き込んでいた。
(まだ二日もある・・・今のうちに心の準備しとこ・・・)
渚の緊張感をほぐしてくれたのは、チームメイトであるフェデリコ・ポルコという男だった。
「お嬢ちゃん、初陣かい?」
「ええ・・・怖いですよね・・・降下作戦なんて・・・」
「・・・生身で落ちる訳じゃないだろ?
心配すんな、ガムでも食うか。落ち着くぞ・・・」
「あ・・・ありがとうございます」
渚はフェデリコには気を許していた。
彼はイタリア出身で、妻と息子がいるが、フェデリコ自身も渚に思い入れがあるらしい。
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