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渚はフェデリコに迫撃砲の位置が解らないことを相談した。
「フェデリコ中尉、迫撃砲の位置を捉えるにはどうすればいいんですか?」
「航空機からの確認は少し難しいな・・・発射の時に弾道が煙で見えるハズなんだが・・・」
渚は途端に方位磁針を取り出して、空を見上げた。
「準尉・・・何をしている?」
「迫撃砲の弾道の方向を測るんです。次の弾が発射した時の方向さえ解れば・・・」
渚がしばらく待っていると、またドーンという音が聞こえてきた。
間違いなく迫撃砲の音である。
弾道は東側から西側に向かって白煙を帯状に撒きながら飛んでいった。
「3時の方向から8時の方向・・・フェデリコ中尉!
迫撃砲の位置、ここから近いです!」
「位置を伝えるにはどうする?」
「それは・・・」
戦闘機のレーダーに写らない物の位置を伝えるのは至難の技だ。
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