翼

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 渚はある日、ハンガー(格納庫)で愛機であるFー15の下に潜り込んで、整備を行っていた。  ここ、ランドルフ基地はアメリカ第19空軍の司令部が置かれている。  渚の階級は準尉。  千人を超える大所帯のなかでは、相当目立たない存在である。  そんな渚のもとへ、ある男が訪れた。  「渚ぁ!」  彼の声は渚に聞き覚えのある、懐かしい声であった。  声の主は、かつて渚の命を救った少年、関崎 ケイだった。  
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