7人が本棚に入れています
本棚に追加
複雑な気持ち
「海輝」
「あ、すずどうした?」
放課後。
海輝の部活を知りたいと思い教室まで来てみた。
「あー、あの今から…部活?」
「うん、そうだけど」
「…」
「え?どうした?」
「部活見に行っていいですか!」
思わず大声になってしまった。
恥ずかしさあまりに下をむいていると、
「いいよ、おいで」
優しい声でそう言って頭をぽんぽんされた。
「おーい海輝、その子彼女?」
「え、めっちゃ可愛いじゃん」
周りがざわざわしてくる。
少し彼女に見られて嬉しいような気もした。
「違うよ、妹みたいなもんだから」
「なんだ、違うのかー羨ましいなーそんな可愛い子知り合いなんてー」
……なんだろう、この気持ち。
『妹みたいなもん』
今まで当たり前だった言葉。
違和感しか感じない。
もしかしてこれは…
最初のコメントを投稿しよう!