複雑な気持ち

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複雑な気持ち

「海輝」 「あ、すずどうした?」 放課後。 海輝の部活を知りたいと思い教室まで来てみた。 「あー、あの今から…部活?」 「うん、そうだけど」 「…」 「え?どうした?」 「部活見に行っていいですか!」 思わず大声になってしまった。 恥ずかしさあまりに下をむいていると、 「いいよ、おいで」 優しい声でそう言って頭をぽんぽんされた。 「おーい海輝、その子彼女?」 「え、めっちゃ可愛いじゃん」 周りがざわざわしてくる。 少し彼女に見られて嬉しいような気もした。 「違うよ、妹みたいなもんだから」 「なんだ、違うのかー羨ましいなーそんな可愛い子知り合いなんてー」 ……なんだろう、この気持ち。 『妹みたいなもん』 今まで当たり前だった言葉。 違和感しか感じない。 もしかしてこれは…
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