第1章

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……呼び出されたのは中庭のベンチ。 「…呼び出したの向こうなのに」 待ち合わせ時間から5分程過ぎている。 「帰ろっかな」 … 「ごめん!!遅くなって!!」 大慌てで走ってくる男子学生、手には… 大量のパン。 「…どうしたんですかそれ」 「あっごめんこれ15個限定のフルーツパンだよ、うまいから食べてみた方がいいよ」 「…ふふっ」 「え?」 「呼び出されたのにパン持って現れられたの初めてで」 … ポカンとした顔の先輩。この人すごい面白いかも。 「あっ!そうそう、今日聞きたいことあって呼んだんだった!!」 「え」 聞きたい…こと…? 「あのさ、」 突然真剣な顔になった先輩。 「単刀直入に聞くけど」 「小さい頃ほかの家に預けられたことってない?」
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