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僕は、大きな欠伸をしながら箒の柄を握りしめる。
「何処まで行くの?ガイ」
僕の箒の先に乗ってるのはガイ。
小さな猫の姿のガイは絶妙なバランスで、僕の箒に乗ってる。
僕達は早朝から、箒で学園の寮を出発して飛んでいる。
行く先は聞いてないんだよね・・・・・・と、言うか教えてくれないんだ。
僕達は、朝からガイの示す方向に向かって飛び続けてる。
学園からは随分と離れてしまった。
普通なら、まだ学園の中で実技や魔法の練習をしているはずだ。
だって、僕は今までまともにちゃんと魔法の教育を受けて来て無いんだよ?
普通は、魔法と実技を織り交ぜて訓練を行ってから、実践として依頼を受ける事になってる。
だが、僕の場合は特殊らしい。
「お前は元々普通から外れてるだろうが。普通と同じに出来るか」っと言うのが、ガイの主張だった。
僕の意見は無いんですか?と聞いたら、一言・・・・・・無い!っと言われた。
どうやら僕は諦めるしか無いらしい。
僕達は、殆ど一日中飛び続けて、夕方に森の外れに降り立った。
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