学園の外での初めての授業

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そこは、何もない荒野だった。 遥か向こうに大きな山が見える。 『今日は、此処で休んで明日はあの山に向かって行く。あの山が、お前の修行の場所になる』 ガイの言葉に、僕は頷いた。 「僕は、そこでどんな修行をするの?」 僕の言葉に大きく伸びをしながらガイは言った。 『お前の魔法を使って、あの山に生息する魔物を、全ての種類を一体ずつ倒してもらう。 全部の種類を倒して初めて修行は第一段階を終了する』 僕は、ガイの言葉に驚愕の表情をする。 「え?全部の魔物を一種類ずつって、無理でしょ!」 ふん!っと鼻で笑うようにするガイ。 『何を言ってるんだかな。お前の実力なら簡単だろ。難しい筈が無い!判ってるのか?』 僕はガイの言葉に眉を寄せる。 「僕は、そんなに強い訳無いじゃないですか!何を言い出してるんですか! 全部を一種類ずつって、一体、何年此処で修行をさせるつもりなんですか!」 僕の言葉に、山の方を見ながらガイは言った。 『さあな。全ては、お前次第だよ。唯な、どっちにしても、この修行はしておかないとならない。お前は、何時、如何なる時も、冷静に相手の種族や特性を見極めて、その場に有った行動を取らなくてはならないんだ。 それが、お前の持って産まれたって属性への責任だ』
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