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とうとう俺は耐えられなくなって涙をこぼした。
｢なんでこんなに俺は弱いのかなぁ……。｣
頬を伝う涙はとまることなく溢れてくる。
｢お前は弱くなんてない。｣
不意に後ろから聞こえたその声に体を強張らせる。と、同時に強く後ろから抱き締められた。
｢………………っ。なんっ……で…。｣
なんで先輩がいるの。
用事があるから帰るって言ったのに。
｢なんでだろうな。あのときのお前の顔を見たときこのままいかせちゃいけないと思ったんだ。
我慢なんてするな。抱え込むな。俺はお前を拒絶なんてしない。全て吐き出せ。｣
まるで全てわかっているかのような言い方だった。
ﾞお前を拒絶なんてしない。"この言葉にどれだけ安心しただろう。
この人になら全部言ってもいいかな、なんて思ってしまった。
｢…………っいえ、大丈夫です……。先輩にそう言ってもらえただけで救われたんで。だから、もう離してくれて大丈夫ですよ。｣
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