第1章 藤森羽菜【1】

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「どっちが本命かなんて、考えたことないなぁ。」 「じゃあ、両方本命…?それとも両方遊び…?」 ―――モテる子の考えることはわたしには到底理解ができない。 「両方本命だよ。でも…。」 「でも…?」 「……2人いる以上、常にどっちかが1番で、どっちかが2番よ。」 「じゃあ、その1番の方が本命で、2番の方が遊びなんじゃないの…?」 憂芽ちゃんは、ふふっ、と可愛く微笑んだ。 「違うんだなぁ…。なんていうか… …変動制なのよ。 今日の1番が、明日は2番になってるかも知れない。」
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