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「なぁ奏太、俺達付き合わねぇの?」
「は…?」
何を言ってるんだこのチビは。
今日は二人共講義がなかったので、リビングで二人でダラけてたら、葛が急にテレビのスイッチを切って口を開いた。
なんで付き合わないのか?いや、俺にもわからん、さっぱりわからん。
「えっと、葛?なんで俺とお前が付き合うってことに…?」
「何言ってんだよお前、なんでも何もお前俺の事好きだろ?」
ハイ、実はバレてましたな死亡フラグ!!!なんでか知らないけどコイツ知ってたよ!俺もうコイツと一緒にいられないね!くっそ!!もう本当にありがとうございましたァア!!
とか一瞬思ったがこいつは最初なんて言った?付き合わないのかって聞いてきたよな?アレ、どゆことかさっぱりわかんねぇ。
「あ、お前今なんでバレたんだぁとか思ってただろ?」
チビ葛が瞳を細めてニヤリと笑ってこっちを見てきた。
イラッてくるけどこの顔なんかクるな。こういうの負かしてヤるっていうのが結構好きだ。相手に屈辱感を与えるのが樂しい。
「当たり前田のクラッカーに決まってんだろコンチクショー!」
古い古い、ネタが古すぎる。
「なんでか知りたい?俺の事好きで好きで仕方ないそーたくぅーん?」
画面上なら語尾に草が付きそうなテンションだ。絶対コレ調子乗ってるぞ。
「あーはいはい、かっずらくぅーんのことが好きで好きで仕方ない俺はなんで好きで好きで仕方ないかっずらくぅーんに好きで好きで仕方ないことがバレたのかしりたいでぇーす」
さっきの葛がウザく感じたのでこちらもウザく聞き返してやった。
「うわうっざ……つかキモ…」
「葛くん流石にキモいはやめて欲しいな結構心臓部分にグサッてくるから」
好きな人にキモいと言われて喜ぶほど俺はドMじゃないんでね!
SM診断でどちらかといえばMとか書かれたけどどちらかといえばだから!
Mじゃないから、それに最後らへんにあなたはもしかしたら隠れSかもとかって書かれてたから、これ大事。
馬鹿みたいに自問自答で墓穴を掘っていると、葛が予想外のことをぬかしやがった。
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