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「そうだ、優しいって字と夏って字を合わせて、
優夏(ゆうな)ってのはどうかな?」
彼はとっても優しい人だから・・。
「いいね!それにしよう!」
彼女は優しいしな、ぴったりだ。
「優夏?パパですよ~?」
私のお腹に話しかける彼は、すっかり父親の顔になってる。
「パパ、ママって呼ばせるの?」
「うん、お父さんよりはパパって呼ばれたいなって思って。
それに、覚えやすそうでいいかなって思ってね。」
「確かに、覚えやすそうだね。」
二人で笑った。
「入院の準備ってもう済んでるよね?」
「うん一応はね・・・でも、急に陣痛が来たらどうしようって不安かな・・。」
「大丈夫、俺がついてるから。
もし俺が仕事中だったら、すぐに電話して?
最初の出産は時間がかかるって聞くし、
すぐにかけつけるから。」
「うん、そうする。」
あっという間に時間が流れたから、もう臨月に入る。
予定日は7月4日、もうすぐだ。
「赤ちゃん用のベッドは買ってあるし、
他にも必要そうなのは用意してあるし、
子供部屋もあるし・・・。
後は、無事に産まれてきてくれるのを待つだけだね?」
「うん、そうだね。」
そう、産まれてきてくれるのを待つだけ。
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