始まり

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「止めろよ。照れるじゃないか!」 顔を両手で隠して思わず首をブンブンっとふる。 いやー、ホントに直球で褒めてくるなんてな~。 慣れてないから照れる。 そんな光景を見て、ベルが呆れたようにため息を吐いてダメだこりゃっと言っていたのに気付いていないゼロノア。 「はぁ...それより、今日のギルド討伐試験どうするんだ?」 もー、ホントに直球だなー でも俺、男とイチャイチャなんてご遠慮だけどな。 ...ん? パッと顔を上げてベルを見る。 「討伐試験?なにそれ。」 「は!?聞いてないのかよ。先週、先生が言ってただろ。」 はて?そんな事...あ、言ってたな。 確か、ギルドの依頼を受けて、それが今期のテストの結果になるんだっけ? でも、どうするって? うーんっと不思議そうに顔を傾けながらベルを見る。 「どうするって?出ないとダメでしょ?」 だって試験なんだろ? 出ないと留年じゃないか。 当たり前の様に言ったのに、何故か大きなため息を吐くベル。 熱血の君がため息とか似合わないなー。 「ゼロ?確かにゼロは、体術なんか先生と同じくらい強いけど...お前、魔力10もないんだぞ?」 あーそうだった。 思い出したようにポンッと手を叩く。 そういや俺の魔力小学1年生より少ないんだった。
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