第33話ー午前4時の殺し合いー

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4人の攻防は、世界でも稀に見る超ハイレベル。 「…夜明けが近いな。」 「?」 弥勒と戦闘を展開していた上杉は、彼の呟きに何かを感じた。 「何だよ、野暮用でもあんのか?」 「別に、できれば早く終わらせてシャワーでも浴びたいと思ってね。服が血臭くて困るんだ。」 「天上天下の大罪人が何言ってやがる。」 弥勒に向かって龍の形を模した魔力体を放った。 バシュ。 「!」 「…おや?」 だが、その魔力体は消し去られた。 「ち、ルシフェルか!!」 「ご名答。」 少年が上杉の懐に潜り込んでいた。 「10連…【瞬連】。」 「!」 10本の刀が、居合斬りの形で構えられていた。 「クソがーー…」 「死ね。」 ズザザザンッ!! 上杉の腹部が、白銀の刀に喰い荒らされた。 ビシャアッ!! 身体強化の練りが甘かった、かなりの出血が見られた。 「く、あ…!こりゃ、暫く欠勤だな。」 「良かったじゃないか、仕事は嫌いだったろう?君は。」 「弥ろ、っぐぅ…!」 弥勒が、上杉に槍を向けていた。 「もう限界だろう?あの白騎士・朝原 竜輝を倒して、まだこうして僕らと戦っている。それだけで脅威的な事だ、万全ならば俺達にも引けを取らないだろう。」 「っぐ、そ、がぁ…!!」 身体は、ハナから限界だった。 「死んで楽になれ、上杉くん。」 名槍三業物にも数えられる業物、ロンギヌスが勢い良く振りかぶられた。 「っ…………!」 死ぬとは、こういう事かと初めて実感した。周りがやけにユックリに見えた。
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