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チラリと、見渡す戦場。
弥勒の言っていた闘技場は、すぐ近くだった。
恐らく20分位か、ただ雨に茫然と打たれ、ヌラリと身体が動いた。
「行くか、」
小さく息だけを吐き、歩き出した。
無表情、今までと変わらず努めて平静に冷静に警戒しながら道を進む。
「………。」
歩いて、
「………………。」
歩いて、歩いて、歩いて、歩く。
「………………………………………………。」
歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、
本当に何の感情も表さずに、ひたすらに歩く。
夜の散歩の様に、彼は‘‘ただ歩いた”。
無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、無、
その瞳は、他と同じく何にも染まらず【無】だった。
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