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ゴゴ、
地面は崩れ、豪快で低い音を鳴らす。
「こりゃあ、テンション上がるな。」
「はは、上杉くん?戦いは楽しむに非ず、護る為に在る、だよ?」
「黙れ外道。」
弥勒を睨むその眼は、激龍のようだった。
「っら…」
「!」
上杉の龍皇は分離し二刀流となっていた、上杉が接近戦で本気で仕留める時のフォルムだ。
ヒュオ。
「速いね。」
弥勒はスルリとそれを躱す、身のこなしが天才的だった。
「っ!」
「竜輝との戦いで消耗したかい?キレがない。」
涼し気なその笑顔は、何とも憎たらしかった。
ぞぶ。
「っか!」
脇腹が、赤槍・ロンギヌスに浅く削り取られた。
「50連、【玉嵐】《たまあらし》。」
少年の刃は分身。乱軌道を描いて密集し、切り裂く球状の物体になった。
「おいおい、俺とヤル気かよ?ルシフェル。」
「何も仲良しこよしで戦うとは言ってねぇよ。」
名前の通り、球状の刃嵐は神威を襲った。
「グングニル。」
愛槍に魔力を流し込む。
「【疾風怒濤】《シュトゥルンドランク》!!」
風を纏った槍の高速連撃に、玉は何とか掻き消えた。
ギ…
そうして、神威の追撃は高速で巻き起こる。
ャウッ!
「【神速拳】《タキオティス》!!」
「【神中拳】《じんちゅうけん》。」
前者が神威、後者は名も知れぬ少年。
ドキッ。
双方の拳が虚空で弾け、辺りに荒風を放った。
ゴアッ!!
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