第33話ー午前4時の殺し合いー

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キィン。 「!」 弥勒の手が、ボックスに伸びた。 「もう、この戦争も終わらせる。」 弥勒を除いた3人がその目を驚愕に染めた オォォォ…!! 悪魔の叫びのような音を放つ、黒々しい箱が、弥勒の手に持たれていた。 (ぱ、パンドラの匣…!!) 今回の戦いの元凶たるソレが、遂に姿を現した。 「どうだ、そこの少年。道仁會に来ないか?」 「…あ?」 「なっ!?」 「ち、野郎の考えそうな事だぜ。」 弥勒の提案に少年は訝しみ、上杉は驚愕し、神威は呆れた。 「その五体の霊獣の魔力がなければ、赤本は起動しない。そうだろう?ならば俺と手を組めばいい、生憎ついさっき幹部の席に‘‘空き”が出来てね?同じ霊能者が入ってくれるのなら心強い。」 「…あんた、クズだな。」 「よく言われるよ。」 薄ら笑いを浮かべた少年は、手を差し出した。 「イイぜ、乗ってやる。その提案。」 血相が変わったのは、上杉だ。 「…マズイな。」 「何が? 聞き返した神威に、上杉は続けた。 「ソロモン72柱の悪魔、及びその配下の大悪魔軍団が、召喚(出て)くるぞ…!!」 「…ほぅ。」 神威の笑みは、余裕があまり見られなかった。
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