2625人が本棚に入れています
本棚に追加
キィン。
「!」
弥勒の手が、ボックスに伸びた。
「もう、この戦争も終わらせる。」
弥勒を除いた3人がその目を驚愕に染めた
オォォォ…!!
悪魔の叫びのような音を放つ、黒々しい箱が、弥勒の手に持たれていた。
(ぱ、パンドラの匣…!!)
今回の戦いの元凶たるソレが、遂に姿を現した。
「どうだ、そこの少年。道仁會に来ないか?」
「…あ?」
「なっ!?」
「ち、野郎の考えそうな事だぜ。」
弥勒の提案に少年は訝しみ、上杉は驚愕し、神威は呆れた。
「その五体の霊獣の魔力がなければ、赤本は起動しない。そうだろう?ならば俺と手を組めばいい、生憎ついさっき幹部の席に‘‘空き”が出来てね?同じ霊能者が入ってくれるのなら心強い。」
「…あんた、クズだな。」
「よく言われるよ。」
薄ら笑いを浮かべた少年は、手を差し出した。
「イイぜ、乗ってやる。その提案。」
血相が変わったのは、上杉だ。
「…マズイな。」
「何が?
聞き返した神威に、上杉は続けた。
「ソロモン72柱の悪魔、及びその配下の大悪魔軍団が、召喚くるぞ…!!」
「…ほぅ。」
神威の笑みは、余裕があまり見られなかった。
最初のコメントを投稿しよう!