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ガキョ。
ソロモンの鍵が、パンドラの匣に差し込まれる。
ぎ、
そうして、開かれる禁忌の匣。
ズ。
現れた。
「アレが、」
「俺でさえも見るのは初めてだな。」
世界最悪の魔導書【アッピンの赤本】が、その全容を遂に明らかにした。
「これが、悪魔の魔導書…」
恍惚に見惚れる弥勒に、少年が手を差し出した。
「赤本を開け、俺が起動させる。」
興奮冷めやらぬその場で、赤本に魔力は注がれた。
ギュ、ォ、ズォ、シュルル、ゥオ…
放たれ、収束し、吸収され、溢れた。
ズカッ!!!!!!!!!!!!!!!
『!!』
絶望が、起動する。
「これだ、これを求めていた!!」
弥勒の手に乗っている赤本は、その姿を赤々と魔力で光り輝かせ、悍ましい何かを迸らせた。
「呼ぶぞ、悪魔を…!出でよ…!」
手が、止まった。
「ククククッ、」
少年が、笑っていたから。
「何がおかしい?君。」
「く、は、ハハハハ!テメェのその低脳な考え方がおかしくてなぁ!?」
「っ…?」
終わりは、もうすぐそこに来ていた。
「どういう意味だ!?答えろ!!」
「怖え怖え、流石は世界最悪の犯罪者。」
戯ける少年に弥勒は毅然と睨み続ける。
「来い、【FLFL】《フルフル》。」
召喚んだのは、白ブレザーの少年だった。
ヴンッ。
その刹那、紫と赤を混ぜたような色の魔法陣が、地面に展開した。
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