第33話ー午前4時の殺し合いー

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ズギャアッ!! 『!?』 魔法陣から放たれたのは、激しく爆ぜる稲妻。 『……下界に来たのは、何年振りか。』 「これが、ソロモンの悪魔…!」 上杉の前にいた、翼を備えた牛。尻尾は蛇だった。 「な、何故お前が、赤本を操れる…!?」 「ラグナロクの(トリガー)となるのは、俺達霊能者だ。故に、赤本を操れるのも世界でたったの5人だけ。」 少年の手に、ソロモンの鍵とアッピンの赤本が握られていた。 「霊獣の魔力を持つ、霊能者(俺達)こそが今は地球上で赤本を唯一操れる人物だ。」 「なっ…!?」 大どんでん返しが巻き起こった。 「もうイイ、戻れフルフル。」 『もう良いのか?手始めにこの辺りを雷で焼き払ってもイイのだぞ?』 「今日はまだその日じゃない、日を改める。」 『承知、我らが‘‘王”よ。』 少年は赤本に悪魔を戻すと、ボックスに本と鍵を収めた。 『………。』 場は、何とも言えない静寂が支配した。 「気分はどうだ?駿河 弥勒。」 「…………。」 何も返さない、いや、返せない。 「お前ら人間風情が、神の書物を操れるとでも思ったか?」 少年の口調は、また変化していた。 「っ…!」 今この瞬間より、第三勢力が戦場に勝鬨を上げていた。
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