プロローグ

2/5
前へ
/41ページ
次へ
「香澄…」 お母さんの声がか細くなっていくのを感じた。 病室の白が目にいたい。 心拍数を示す機械音がどんどん小さくなっていく。 「お母さん…」 あたしはギュッとお母さんの小さな手を握った。 ほんのり温かい手。 このぬくもりがなくならないように、消えないように、そう願いながら握りしめた。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加