Ⅷ
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「そうだよ――お金がほしいんだ。昼飯代」 僕は司のパンツのポケットから 二つ折りの財布を抜きとって見せる。 「手癖が悪いな」 「いくらで売るかは僕が決める。終わったら返してあげる」 開いて中身を確認してから からかうようにそいつを胸ポケットに忍ばせた。 「――なに企んでる?」 「ゲームだよ、ただの」
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