第1章

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ーーーーあ、いた。 朝の騒々しい駅のホーム。 様々な人々が行き交う中にでも、誰もが目を惹く彼の姿を見つけて、胸が高鳴る。 通勤時にいつも見掛ける彼は、芸能人のようにカッコよくて。 細身で長身、スラリと伸びた手足に。 遠目から見ても分かるくらいに整った顔。 細身のスーツを着こなす彼は、もうパーフェクト。 そんな彼に逢えるのが、毎朝の楽しみになっていた。 私の乗るホームは、中心部とは違い、少し人の数も少ない。 中心部に近付くにつれ人も多くなるけれど、それだからまだラッシュに耐えれる。 最寄りの駅まで5駅と、そんな遠くないけれど。 そのわずかな時間でも、彼に逢える事が嬉しくて仕方なかった。
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