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春菜とは昔からの幼なじみでもあり、今でも同じ職場にいる。
同じ事務の仕事なのに、私は地味な事務員で春菜は美人で可愛いい事務員。
同じ職場とは思えなくて、だんだん自分が人間的にもダメなんじゃないかと思えてくる。
強引に取り付けられた約束は、まさかの今日の夜。
刻一刻と仕事が終わって行くのに憂鬱が増していくのを、まどかは感じていた。
昼の休憩になり、相変わらず春菜の回りには男達が群がっている。
あんなに人気があるんだったら春菜は合コンなんてしなくても恋人くらい出来そうなのにな。
まどかは、春菜を遠目に見てから事務所を後にした。
気乗りしない合コン。見た目から中身まで可愛らしい幼なじみと、お世辞にも可愛いとも言えない地味な私。
やっぱり断ろう。
まどかは、ランチを食べながら決意すると…タイミング良く春菜が隣の席に座った。
「まどか、合コン断らないでね」
黒い微笑み…笑っていない瞳に吸い込まれそうになると、まどかは有無を言わずに首を縦に振るしかなかった。
休憩も終わって再び仕事を再開するが…いつもより集中できない自分がいるのを、まどかは感じていた。
緊張、不安と焦り、地味な私はバカにされないだろうか…。
色々と考えていると、心なしか冷や汗の様な変な汗が全身から滲んでくる気がした。
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