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夕方になり就業時間の終わるチャイムが鳴ると、まどかは押し潰されそうな不安から…逃げ出したいと言う気持ちが徐々に加速していく。
全身から変な汗が出てるのは気のせいではなかった。
「本当に…どうしよう」
不安と焦りを隠せないくらいに動揺していた。
熱が出たと言っても、きっと強引に連れて行かれるだろう。
沈んだ気持ちのまま、まどかは合コンへと向かった。
お洒落なレストランに着くと、可愛らしいワンピースを揺らす春菜が店先で待っていた。
「まどか~、もっとお洒落な服を着たら方が似合うのにっ。ホントもったいない。とりあえず入ろ」
「春菜は可愛くてモテるんだから合コンなんてしなくて良いのに」
まどかは、無意識に思っていた事を話していた。
「まどかは私のこと、買い被りすぎだよ。」
春菜は一瞬、淋しそうな顔をしていたのを…まどかは見逃せなかった。
「春菜…?」
「まどか、今日から彼氏を作るよっ」
淋しそうな顔は本当に一瞬で、すぐに普段のいつも通りの春菜になっていた。
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