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まどかは、ゆっくりと山崎さんを見つめてしまう。
「私の…本当の魅力?」
驚いている まどかの横で、ハンドルを握りながら山崎さんは小さく呟いた。
「デートの予定は変更する」
山崎さんは携帯電話を片手に、女性ファッション雑誌の名前や服の名前を話している。
電話が終わると、車はビルの一角に入っていく。
「あの……ここって…」
「まどかちゃんも一緒に来て」
山崎さんは真剣な表情のまま話している。
「……はい。」
ビルの中は、とても綺麗な内装だった。
受付には、いかにもイケメンという男の人が立っている。
「よお、山崎。電話で言ってたの、この子やな?」
山崎さんとは正反対で軽そうな印象で、さらに関西弁で まどかの警戒心を煽っていた。
「あの……山崎さん、私 には場違いです。」
受付には有名な雑誌の名前が書かれていた。
案内板にはスタジオの場所、メイク室の案内が記されている。
「まどかちゃんの本当の魅力、自分で確かめてみると良いよ。」
そう言い残すと、ビルの外へと行ってしまった。
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