第十八話  守りたい人

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本当は長男が父親の会社を継ぐはずだった。 父親は会社を継がせるために、取引先の娘との見合いを勝手に勧めていた。 だが、長男には好きな人が居て、その人のお腹には長男の子供が居た。 それを知った父親は長男を勘当した。 長男が居なくなり、父親の仕事を百合子さんが手伝うことになったそうだ。 百合子さんはそう話してくれた。 でも、百合子さんは決して兄を責めなかった 兄の気持ちが分かったから…。 この日は、何だかバタバタして、久しぶりの百合子との仕事があっという間に終わり、純は帰って来なかった。 純に電話をしてみたが、純は電話に出ない。 アキが店を出ようとした時、百合子がアキに言った。 「アキちゃん、晩御飯一緒に食べない。 イチゴのショートケーキ買ってあるから」
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