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次の日、店には純ではなく百合子がいた。
百合子は最近、父親の仕事を手伝っていて、店にはほとんど出ていなかった。
『百合子さん、おはようございます。
今日は純くんどうしたんですか?』
「アキちゃんおはよう。
純、今日用事があるから休ませてほしいって言うから私が。
まっ、たまに店に出ておかないと、皆に忘れられちゃうから、ちょうどよかったのかも」
アキは胸騒ぎがした。
『そうですか…。
百合子さん、お父様の具合はいかがですか』
「うん、なんとか大丈夫みたい。
今ね、アニキが手伝いに来てくれてて、お父さん凄く機嫌がいいの。
やっぱり頼りになるのは長男だね」
百合子の家庭は複雑で、父親と長男の間で色々あったと聞いている。
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