一両目 おばあちゃんのバタークリームケーキ

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「君は…」 腰を引き、一歩下がる曳野。 「曳野さん!」 腕組みした方がやけに大人びた言い方で曳野を呼んだ。 「話ぐらい聞いてくれてもいいんじゃないですか!?」 更に説教。 『この子、所長とどういう関係!?』 「あー、分かったよ。どうぞ」 曳野は頭を掻きながらドアを大きく開けた。 「どうもー!」 唖然と見ていると小学生が偉そうに入ってきた。 『ひぇー。小学生に負けている!』 ウサミミビックリ。 『所長と関係のある子? 年齢差はありそうだが…。弱みを握られていそうな…』 物腰からいい方までどこかの誰かに似ている。 そう! 春原初穂だ! この子は春原初穂のミニチュア版だ!
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