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「ここんところで随分成長したね。なんか先生嬉しいよ」
「なんで先生が嬉しがってるんだか」
「君にお願いがあるんだけど・・・・」
「なに?」
「あのさ、佐竹って感情出さないし、不器用だろ。だから・・・・・アイツの事見ててあげてね」
「はぁ?どういうこと?」
「じっと見てるとさ。少しは表情違ってるから・・・・読み取ってやってね」
なんかその言葉にムッとした。
「なんだよ。先生、アイツのこと好きなら告ってみろよ」
「そう云う関係じゃないってば・・・・嫉妬しない!」
「ばかっ・・・・誰が嫉妬なんかするかよ!」
「なに騒いでんだよ・・・教師と生徒が・・・・」
そこに怪訝そうな顔をした隆弘が入ってきた。
「だって、先生が変なこと言うからさ」
「先生も・・・・桂斗あんま元気ないんだからさ~!養護教諭なんだから察してやってくれよ」
「ごめん」
佐久間はしょんぼりして素直に謝った。
「ほれ、メシ買ってきたぞ」
「おっ、サンキュ・・・って今日弁当?弁当なのに購買行ってくれたの?」
「だってお前、ダルそうにしてたからさ」
「悪いな」
「そんなに大声出すくらいなら買ってきてやるんじゃなかった」
「わー、ごめん隆弘!許して~」
そう云いながら抱きついて頬にチューをした。
「うわっ!ヤメロ、桂斗」
「あははは」
こんなふうにじゃれているのも楽しい。でもこの頃伸也たちも颯太も遊んでくれない。メシも一緒に食わなくなったし・・・・淋しい気がする。
アイツらは受験組だから、みんながライバルって感じになっているのかな。それともゆるい俺らを見ているとムカつくとかいう理由だろうか。
こうやって仲間がバラバラになっていくものなのかもしれない。
今日は隆弘とガンプラの話をしながら昼食を済ませた。
オヤジと雪兎はどんな高校生活を送っていたんだろう。
俺と同じ歳に結婚してウチにきたんだよな。
まさか学校内ではエロいことはしてないだろうけど・・・・きっとイチャついていたに違いない。オヤジは、脳みそのほとんどがエロいことで埋め尽くされてる。
自分はそれに比べると普通かな。ダチとじゃれている方が楽しい。
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