神様たちの朝

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「よーし。みんな乗ったな~?」 カノエが運転席で一同に声を掛けると、今度は助手席に乗ったノノが元気良く! 「あいっ!」 何やらワクワクしている。 片やその他の面々は…。 アラシは生唾を飲み、先ほどしたためた遺書を胸に何やら祈りだした。神様なのに神頼み…。 千秋はどこで覚えたのか、気絶する気孔を自ら突いて意識を飛ばした。 一平は…。 「お父さん!?安全運転で行こうよ! ね?途中で事故なんてしたら、馬鹿らしいじゃん!…ね?」 必死に訴えていた。 「俺のハンドルには死角は無ぇ! ガンガン攻めてやるぜっ!!!」 「ひゃっほーだのぉ───!」 「ノノくんも同調しないでよ…! 危ないから。ね?危ないからさ?」 「うにゅ…。 ちょびっとだけだの…」 「だーめ。ちょびっとも何も安全運転じゃないとダメだって!」 「うっせーよ。 運転すんのは俺だ。俺の好きなようにさせてもらうぜ!」 「アラシちゃん!アラシちゃんはオオクニさまの神子なんだよね!?七福神系だよね!? 運転替わって!頼むからっ!!!」 「ごめんなさい…。私…まだ教習所に通ってないから…無免許なの…」 「免許制なのっ!? カノエさま、1200年ちゃんと更新してたのっ!?」 「事故起こさなきゃ自動更新されんだよ。俺、ペーパードライバーだったから事故りようがねーし」 「何その安全管理体制!?雲の舟って、一応小型戦艦なんでしょ!?何でそんなにユルいの!?」 「ととちゃま!」 「おぅ。どうした?ノノ」 「昇華したら、オラも運転してみたいだの!」 「そーかそーか。なら優しい教官が居る教習所、探しとかねーとな?」 「ノノくん!目が輝いてる!危ない感じで輝いてるよっ!?」 一平の必死の説得が聞き入れられる気配は今のところ…無い。 「んじゃ、発車オーライ!前よし!後ろよし!保険よし! レッツ出発進行!!!」 「ひゃはっ!」 雲の舟が朝の光の中、勢い良く発進した。
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