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○日本書紀 +α
日本書紀 第八段 一書第六に、「大国主=大己貴命(おおあなむち)と少彦名命(すくなひこな)は協力して天下(あめのした)を営んだ。
この世の人々や家畜のために、病の治療法を定め、鳥獣や昆虫の害を攘(はら)う為に、禁(とど)め厭(はら)う法である[禁厭]=呪(まじな)いを定めた。
以来人々はみなその恩恵を蒙(こうむ)っている」とあり、まずこの二神を医薬神・農耕神として解説している。
続いて大国主=大己貴命は少彦名命に、「スクナよ。我らの国は善く治まっていると言えるだろうか?」と問うてみた。
すると少彦名命は、「オオナの兄者。善く治まっているものも有れば、そうではないものも有りますよ」と答えた。
この会話の後、少彦名命は熊野の御碕(みさき)にて、「遂に常世郷(とこよのくに)に適(いでま)しき」(もう…黄泉の国に参ろう)または、「淡嶋(あわのしま)に行き、粟莖(あわがら)に上ったところ、彈(はじ)かれ常世郷に渡り着いたとも言う」と記述が有り、『古事記』より細かい描写がなされる。
「兄者…。あぁ…。兄者…。
幼かった私を、ここまで育ててくださったオオナ兄者…。
あの頃は…よく困らせたものでしたよね…?
あなたの関心を引きたくて、私はワザとイタズラばかりしていました。
悪ガキで、私をまともに相手にしてくれるのは…私の世界で貴方だけでした…。
ずっと…あなたを独り占めしていたかったんです…。
だから、あなたの仕事を手伝えるようになった時…、どんなに嬉しかった事か…。
オオナ兄者も私を誇らしいと仰有ってくださり、あの時の喜びは今でも忘れられません…。
だからこそ、今日までオオナ兄者と共に在ることが私の幸せそのものでございました。
その兄者と共にここまで育てた我らのこの国、この民たちは…もう私にとっては我らの子同然。愛しくてなりません…。
けれど…、今のままでは…ならないのです…。
この国で最も善く治まっていない早急に改めるべき最大の問題点は…、
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