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イタズラさえすれば、いつでもあなたを独り占め出来ると信じて疑っていなかった、無邪気な子供の頃に戻りたいよ…。
あなたは…この有限の世界に必要だし、あなた自身もこの世界を必要としている。
でもね?
私が本当に欲しかった…たった一つの物は…ね?
無限に求めて欲しかった。
この私を…あなたに…無限に求めて欲しかったんだよ…。
だって…、どうしても見付けられなかったんだもん。
あなたの他に…見付けられなかったからさ…?
………ごめんなさい。
だから…もう、私は…無限の夜の世界に逝くね?
平穏な永遠の静寂の世界に。
まさか…こんな日が来るなんて、思いもしなかったよ。
さよなら…。私の大切な王さま」
なお、これ以降「大己貴命」が「大己貴神」と敬称が変わる。
最高の共同統治者であるスクナビコナを失った反面で、絶対君主となった側面も有るからかも知れない。
その後、スクナビコナへの慕情に苛まれながらも国の中の未完成な所を大国主=大己貴神は一人で能(よ)く巡り造り、そして彼の帝国を自らの力のみで完成させる。
言葉に出して、「そもそも葦原中国は最初より、荒芒(あら)びたり。岩や草木に至るまでことごとく能(よ)く強く暴(あら)し。
しかし私が摧(くだ)き伏せ、和順(まつろ)わざる(従わない者)莫(な)し」と言った。
そして続けて、「嗚呼…。スクナよ…。なぜ私に背を向けたのだ…。
今この国を理(おさ)むるは私一身(ひとり)だけだ。
私と共に天下を理むべき者は、果たして他にいるものか…」と嘆いた。
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