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■大国主神話概略 其の肆
【国譲り】
=== 古事記 ===
○あらすじ
天照大御神ら高天原にいた神々(天津神)は、「葦原中国を統治すべきは、天津神、とりわけ天照大御神の子孫だ」とし、何人かの神を出雲に遣わした。
大国主の子である事代主(ことしろぬし)・建御名方神(たけみなかた)が天津神に降ると、大国主も自身の宮殿建設と引き換えに国を譲る。
==== 天忍穂耳の派遣 ====
少名彦那の偉業の一端である、飛躍的に豊かになった出雲帝国の稲作。
それを是非とも我が物にしたいと願った天照大御神は、「葦原中国は私の子の天忍穂耳命(あめのほしおみみ)が治めるべき国だ」と宣じ、天忍穂耳命に天降りを命じた。
が、その天忍穂耳命は天の浮橋から下界を覗き、「葦原中国は大変騒がしく、私には手に負えない」と、高天原の天照大御神に対し、地上への下向を拒否した。
==== 天菩比の派遣 ====
タカミムスビ(高木神・高御産巣日)霊神と天照大御神は天の安の河の河原に八百万の神々を集め、どの神を葦原中国に派遣すべきか問うた。
オモイカネ(思金神・大御神のアドバイザー)と八百万の神(全ての天津神)が相談して「天菩比命(あめのほひ)を大国主神の元に派遣するのが良い」という結論になった。
高木神と天照大御神は天菩比命に大国主の元へ行くよう命じた。
しかし、天降りした天菩比命は反って大国主の家来となり、三年たっても高天原に戻らなかった。
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