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「まぁ、今はまだそれは良いや。
それより試験だね。
でもさぁ?
別に無理してウチの学院に入学しなくても良いんじゃないの?
私の一等神なら、私の神通力がほぼ完全に転写反映されるんだし。
無理して勉強なんてしなくても、それだけで医神としてかなり一流の力を使えるよ?」
そう言うスクナに、肚が据わった嵐丸は堂々と答える。
「志すなら、やはり最先端の研究がされている所で学びたいです。
それは私には苦学ではなく、まるで宝探しのような楽しい知識の冒険なんですよ。
なら、常世中央医学院への入学のチャンスは見逃せません」
「えぇ~?でも、周りからは兄者の神子だからとか、私の一等神だからとか言われて、意地悪されちゃうかもよ~?
メンドくない?」
「そういう者たちには、さすがはスクナさまの一の枝神だと言わせるか、もしくは黙らせるくらいの点数をテストで取れば良いだけです。
簡単ですよ。誰よりも学べば、誰よりも良い点数は取れます。
そんな答えがもう有るテストの答案なんかより、まだ解明されていない分野の研究にこそ、医学の府の真価が有るのでは?
本来なら神の大罪とされる反魂。
私は、これを研究課題にしたいと考えています。
ちょっと…身近な問題で有ったものですから…。
大罪を犯す神が後を絶たないのは、医学などに頼らなくても、大罪を犯せば叶えられてしまうからです」
「そうだね。
そして復活した者は無かったはずの未来を生きるから、周りの者たちの運命までどうしたって変えていく。
そうしなきゃ生きていけないもん。
運命と裁きと境界を司る“月の大法官”殿からすれば、絞め殺したい存在だよね。
世界の運命の歯車が狂って壊れてしまいかねない。
歯車の番人の月の大法官どのとしては大問題だよね。
で、その大法官どのは両性神。
アマテラスさまの弟であり妹。
スサノオどのの兄で姉。
最高の出自の上に、大法官の大権と権威。
ほぼ無敵だよね。
男神の時の名はツキヨミさま。
女神の時の名はツクヨミさま。
あれは君より重い両性保有だ。半月度に性転換するなんて…。かなりキツいだろうね…アレ…。
ま、とにかく。その月の大法官どののご意向で、復活させられた者たちは監視されて、隙有らば神族は投獄、人族には死神が送られ、鬼族には容赦無く討伐命令」
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