第8話

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「それは、本当の由莉じゃない。前に由莉が言ってただろ?」 「え、なんて?」 「みんなが思う三縞由莉を演じてるって。」 「あぁ、言ったかも。」 「素顔の由莉じゃなければ、嫉妬なんかしないさ。」 「・・・蓮の時は?」 「出会いが出会いだったろ?素の由莉を見られたわけだし。あいつは、別。」 計算の色仕掛けが、辰巳さんには効かなかった。 それと同じことなんだろう。 素の私でないなら、なんてことはない。 でも、なんで神崎君? 「ほら、なんとなく話は聞いてはいたけど、詳しくは知らなかっただろ?」
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