第8話

8/40
前へ
/40ページ
次へ
なぜ、辰巳さんが怒っているのか。 それを聞きたいのに、その余裕は与えられない。 胸を弄っていた手が、ゆっくりと太ももを撫でる。 ぞわっとした感覚が全身に走る。 小さく息を吐くと、それを見逃さなかった辰巳さんは、いつまでも触ってはくれず、ギリギリのところばかりを攻める。 触ってほしいのに、触ってもらえない。 そんなもどかしさからか、腰が自然と動いてしまう。 「どうした?腰が動いてるぞ。」 「わ、わかってるくせに・・・。」 「言わなきゃ、分かんないだろ?」 「お願い・・・、焦らさないで。」 「何がほしいの?」
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

47人が本棚に入れています
本棚に追加