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『男なんてみんな同じ』
私がそう言ったのは、神崎さんにではなく、別の人だったと記憶している。
あれは確か高2の夏。汗で制服が身体にまとわりつき、私の中での不快指数は最高を指していた。
「『雛森』って、アンタ?……ちょっといい?」
下校途中、他校の女子生徒に呼び止められ、家の近くの公園に連れて行かれた。
今にも雨粒を落としてきそうな空。
「あのさ。人の男に手ぇ出すのやめてくれない?」
遠くに雷の音を聞きながら、身に覚えのないことを言われ、『あぁもう、早く帰りたい』って思ったことを思い出す。
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