Ⅰ 乙黒探偵事務所

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「起きろ、××歳の合法ババア」 バンッッッ! という物凄い衝撃音とともに デスクの下から寝惚け眼の一人の女性が現れた。 「おいてめええええ霧島ァ! なんでそれを知っている!」 黒髪を頭の後ろで結ったポニーテールに、 雑なジャージ姿の女性が物凄い剣幕で霧島に向かってきた。 「あれ。起きてたんですか?」 「今起きたんだよ! つーかてめえ、せめて合法ロリにしやがれ! 合法ババアってもうただのお婆ちゃんじゃねえか! ああん!」 「まあそれは兎も角。 今日は暇な乙黒さんのため 新しい依頼を持ってきたんです。 乙黒さんにぴったりですよー」 霧島はスマホを取り出しいじり始めた。 「……ふーん。 って誤魔化すんじゃねえ、霧島ァ! どうしててめえ、私の歳を――」 途端にこの女性は身をぶるっと震わせた。 急に内股になり、がくがく凍え出し、部屋を見渡した。 そして、 「何これ……さ、さぶい」 そう呟いた。
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