第1章

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1月。 1年の始まりであり、普段は神様などこれっぽっちも信じていないような人間が この時だけは初詣のためにいそいそと支度をし、ちゃっかりと今年1年の平穏やらなんやらを祈ったり祈らなかったりする月である。 2月。 ローマ皇帝の迫害下で殉教した聖ヴァレンタインに由来する記念日に 恋する乙女が意中の男にカカオの種子を発酵・焙煎したカカオマスを主原料とし これに砂糖、ココアバター、粉乳などを混ぜて練り固めた食品をプレゼントしたりしなかったりする月である。 3月。 後輩や教職員などに見送られ、時には涙し、後ろ髪を引かれる思いで 今まで慣れ親しんだ環境に別れを告げ まだ見ぬ新生活への不安と期待を抱く時期だろう。
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