第1章

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そして4月。 入学式、新しい生活と仲間へ胸をときめかせながら、これから過ごすであろう未来へと思いを馳せ、中学、高校なんかだと、どの部活に入ろうかなどと考えながら、知り合って間もない同級生などと自己紹介なんかをして、ぎくしゃくと関係を深めていることだろう。  5月にもなれば、それなりにクラスにも馴染みここが自分の居場所だとか思い始めるやつがではじめるかもしれない。仲良しグループなんかもできてきて、GWどこで遊ぼうだとかなんとか、わいわいと話し合っているかもしれない。きっとそれが平凡で当たり前な学校生活というものだろう。  だがしかし、考えてみてほしい。この世は格差社会で、世の中には理不尽が溢れ、不条理が満ちている。故にそんなありふれた学校生活の一コマにさえ、格差というのは生まれてくる。奇数を二で割っていけば1余るし、なんなら体育の時間なんかは、奇数じゃなくても1余る。醜いアヒルの子はいつだって除け者にされる運命なのだ。
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