お喋りな木

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あー…きっつかったー! インフルエンザのせいでここ一週間暇で暇でしょうがなかった!! 「木ー、会いに来たぞー」 よー、と片手をあげて話掛ければ焦ったような声が聞こえてきた。 「やばいやばいやばいって!!」 「何が何が何がだよ!!」 「いつぞやからいつもこっち窺ってた女の子がいただろ!?」 …あぁ、あの子な。 蔑んでみたと思ったら羨ましそうに見てきたり。 時々すごく悲しそうな、辛そうな顔をして俺を見てる女の子だ。 「その女の子がこの前俺に話しかけてきてさ、俺ってばつい普通に返答しちゃって…そしたら女の子があわあわあわわ」 「落ち着けっつの!何言ってんだか後半全然わかんねぇ!!」 …まぁ要約すると。 ・女の子が何故か俺を心配して木に話しかける。 ・木が俺と話す要領で話しかけてしまった。 ・女の子が俺みたいに頭がおかしくなったと勘違いする。 ・女の子「はぁ、鬱だ…死のう」 ・女の子が数十分前に学校の屋上に行った。 ・そこから飛び降りて自殺しようとしているらしい。 …。 「ってそれヤベーじゃねえか!!」 状況を整理した俺はダッシュで女の子を探しに出た。 学年は知らないけど俺の高校と同じ制服だったから高校に向かえば間違いないだろう! 「っ!間に合えよ…!!」
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