始まり。

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ここで、私の第六感が反応した。 _____逃げなければと。 私は、前の方にある出入り口に向かって思いっきり突っ走った。 「凛?」 彼の声が聞こえる。 でも私は無視して、そのまま突っ走った。 「凛っ!」 「んっ?はわっ?!」 ぎゅっと手首を捕まれ、私の体は、彼の懐にぽすんと埋まる。 「………凛、なんで逃げるの?」 彼の声が耳元で聞こえる。 やたら甘ったるい声が、体の芯を溶かすように全体に響き渡る。
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