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その夜、私は親友を呼び出し、愚痴る気マンマンで話しを聞いてもらう事にする。
真鍋 楓。
大学に入学した時からの友達は、今やシェアハウスのルームメイトにして一番の親友となった。
最寄駅で待ち合わせ、その場で話し出す。
「えぇっ、一矢くんにフラれたの?」
「うん。しかも、今日突然に」
「ちょっと、若葉。あんなにラブラブだったのに、何が原因なの」
若葉。そう、それが私の名前。
夢咲 若葉。
それから楓は、怒涛のように私に対し質問を浴びせ続ける。そしてその答えを聞く度に、オーバーリアクションで驚いてみせた。
お陰で、駅前を行き交う人から注目されるほどに。
「ちょっと、楓。声が大き過ぎだって……」
「ごめんゴメン。場所を変えようか」
「うん、そうしてくれると助かる。あっ、でも、シェアハウスに帰るのはちょっと。他の娘には、まだ知られたくないからさ」
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