第五章:恋愛遊戯の傍観者・前

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 また、週番などの与えられた役割を、きっちりとこなすという律儀さと誠実なところにも 評価を高くする要素が、あったのかもしれない。  だが瑤子は、特に和哉に関心はなかった。 ……少なくとも、あの日までは。 「ごめんなさい。 今日は、駄目なの」 「そう? 残念だな……」  するり、と、ほどかれる腕。 艶めいたささやきと共に。  いつもながら、自分と同い年である彼が、衝動をコントロールできることに感心させられてしまう。
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