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「………え」
「ああ、嫌いだよ。お前なんか大嫌いだ!お前の事を考えたら胸が張り裂けそうになる。夏が来る度に、お前に会う日が近付くたびに、それは酷くなって死にそうだ。なのにお前はこんなにあっけらかんとしてる。俺だけがドキドキしてバカみてえじゃねーか。もうこんな気持ちは真っ平だ。夏もお前も大嫌いだ」
「り、く………お前、それって………」
遥斗の目線が痛い程突き刺さる。俺はとっさに俯いて、今にも沸騰しそうな顔を隠す。
「サッ……イコーだ……サイコーだぜお前えええ!!」
そう言うと、遥斗はありったけの力で俺を抱き締め……もはや絞め殺してきた。
「いっ…てえよ!!力強過ぎんだよお前!」
「ごめん……好きだ、陸!大好きだ……小さい頃からずっと、愛してる……」
「…俺もだよ……好き過ぎて、もう、嫌いなくらいだ………」
俺達は目を合わせると、笑い合って長いキスをした。
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