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「…………遥、斗」
「あらー遥くん!どうしたの、1年ですっごいイケメンになっちゃって!!」
「里美、イケメンは死語」
「じゃないから大丈夫」
「おばさん、お久しぶりです。…おい、ちょっと」
そう言うと、そいつは俺の腕をがっしりと掴んだ。
「見せたいものがある。俺の部屋来いよ」
「えっ、おい、ちょっっ」
靴もろくにぬげないまま、俺は2階へと引きずられて行く。
「…もう高2になったのにほんとに仲良いねえ、あの二人は」
「そうねー。やっぱ同い年のいとこって気が置けないんじゃない?あたしいとこいないから分かんないや」
ばあちゃんと母さんの声が、どんどん遠のいていった。
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