96人が本棚に入れています
本棚に追加
あまりメールの応酬はしたくない。
クッションを抱えてテレビを見る美緒の横顔を盗み見る。
しばらく返信がなくて安堵していたら、再び、メールが入った。
『寮やめた方がいい』
思わず、眉間に皺が寄る。
「…大丈夫?」
美緒に声をかけられて、表情を改めた。
「あぁ…ごめん。
大丈夫だよ」
理由を聞きたい気持ちを振り払って、プライベート機の電源を落とした。
心配そうな美緒の隣に座り直す。
この後ろめたさは、どうやったら誤魔化せるんだろう。
最初のコメントを投稿しよう!