─誤算─ Act48(後半).

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動揺が収まらない。 なんだってオレは、部屋に届けてくれなんて言ったんだ。 美緒は目をこすりながら起き上がり、伸びをする。 部屋のインターフォンが鳴った。 心臓を鷲づかみされたような気分、と言ったら大げさか。 インターフォンには美緒も驚いたようで、オレの様子には気づかれずにすんだ。 ルームサービスだということにして、立ち上がる。 動揺して足元が覚束ない。 直接渡すしかないが、どんな顔をして渡したらいいんだ。 要求されたわけじゃない、期待もされていない。 ただオレが勝手に用意しただけのもの… 空回りするだけ…かも、しれないじゃないか。
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